ま え  つ ぎ 





みのりは小さなおともだちと一緒に とってもあったかい場所で
ぎゅうぎゅう押したり押されたりしながら育ったの。

だけどおともだちは ひとり またひとり いなくなっていった。



さいしょはふしぎだったけど
そのうちおともだちがいなくなる時がどんな時か
みのりにもわかるようになった。

みのりたちを一生懸命、じっとじっと見る人があらわれて
 その人は にっこりわらって誰かを指さすの。
そうすると その子はいなくなる──

さいしょはなんだか心配だったけど
そのうちに…

みのりも指差してほしいな…
だれかといっしょに行きたいな。
そんな風に思うようになった。

だれかを 待つようになったの。

だけど とうとうその人は来なかった…。

みのりはひとりぼっち。
のぞきにくる人もいない。

これから どうなるのかな。


ひとりぼっちで待ってたら
ある日 いつもご飯をくれるおねえさんが
みのりを連れ出してくれたの。
おねえさんは指ささなかったけど… にっこりもしなかったけど…

くらい箱に入れられて ごとごと遠くに運ばれた。
気がついたら目の前に みのりを見ている人がいた。
みのりは不安。でもこの人も不安そう…。
ふたりは見つめあって
そのうち、その人は笑ったの。

みのりにはわかった。
みのりはこの人といっしょにいくんだ!!

その人がみのりの、おかーさんだったの。



みのり、みのり。
おかーさんはご飯をくれたり、だっこしたりするとき
必ずそういうの。

だからみのりもそれを聞くと わくわくどきどきうれしくなって
ぴっていうようになった。

聞くととどきどきして ぴって言いたくなる言葉
それをね、名前っていうんだって。
そしてね 一羽にひとつしかない 大切なものなんだって。

みのりってうのは、果物やお花が 実をつけることなの。
みのりの大好きな稗や粟ができることも
みのりっていうんだよ。

みのりにはわからないけど
みのりが来る前に、おかーさんのおうちではとても悲しいことがあったんだって。

みんなたくさん泣いて
もう一度笑う日は来ないかと思ったんだって。

だから みのりにみのりって名前をくれたの。
もういちど なにか素敵なことが
たくさん たくさん
みのりますようにって。





みのりはおかーさんの初めての娘。

おかーさんはだっこしてだっこしてだっこして
いつもみのりといっしょにいてくれた。
みのりはおかーさんが大好き^^


でもみのりが本当に大好きになったのは、
チー兄ちゃんだった──
    




 ま え  つ ぎ